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【月刊小樽自身2023年4月号】小樽の百年企業第8弾!6代目が看板を守る―旗イトウ製作所

2023.03.25

※記事の内容は、配信時の情報に基づきます。 最新情報は、各施設へお問い合わせください。


2022年8月1日で、小樽に市制が布かれて100年!
小樽市制100年にちなんだ、小樽市内の百年企業紹介シリーズ第8弾。

今回の百年企業は、 旗をはじめ様々なものを製作している 「旗イトウ製作所」。6代目代表取締役の伊藤 晴竹さんにお話を伺いました。 小樽の地で、時代の変化に合わせてニーズに応える製作所の裏側に迫ります!



有限会社丸イ伊藤染舗の歴史

1869年、初代は愛知県から来道し、札幌で創業。
2代目の時に、札幌大火がきっかけで小樽の花園第一大通りに店を移転。以来、小樽という土地柄もあり漁船の大漁旗や、お店の旗などの製作で発展していきました。

1928年
花園第一大通りの店舗前にて

1952年頃の店舗

その後、2007年に花園本店、住吉・石狩工場を統廃合し、現在は堺町の元酒屋の倉庫を改装し、店舗兼工場として営んでいます。

元酒屋の倉庫だったためか、
入口のガラス扉を左横にスライドさせると全部開けられる造り!

2015年、6代目の伊藤 晴竹さんが会社を引き継ぎます。
代々受け継いだ昔ながらの手染めの技法をもとに、現代のデジタル技術を取り入れ 、染ものだけではなく様々なものを製作しています。

2023年の4月には、小樽市歴史的建造物に指定されている元住吉工場の建物に焼菓子屋さんがオープン予定!

2016年の元住吉工場
※現在は違う事業者の方が所有しています



製作は旗イトウにおまかせあれ!

旗、幕、幟、のれんをはじめ、Tシャツ、タオル名入れなどのイベント用品や、 楯、トロフィー、賞状などの記念品などの製作が可能!
ひょっとしたら、小樽で訪れたお店ののれんや、神社ののぼりはここで製作されたものかも!?

大漁旗は、図柄を選んで注文するか、オリジナルで注文することもできます。漁師さんからの注文だけではなく、過去にはインディーズバンドからの注文もあり、広がりを見せています。

大漁旗を掲げて演奏するバンド
オリジナルのキャラクターが描かれています

神社ののぼり

その他、 小樽らしいロゴが入った手ぬぐい、ふきん、コースター、キーホルダーなど、お土産として買っていきたくなるお洒落な商品もあります。

小樽てぬぐい
ピンク色もあります

さらしふきん
色がグラデーションになっています

ポップな色の、キーホルダー
運河のガス燈やお寿司が切り抜かれています

コースター
2種類1セットで、軽くてかさばりません

これらの商品は市内一部のお土産屋さんか、旗イトウ製作所の店舗でも販売しています!

旗イトウ製作所の店舗内

店舗には商品だけではなく、エゾシカの角の壁飾りなどマニアックな展示物まであり、ちょっとした博物館のよう!



作業場に潜入!

1階の広い作業場
大きな旗や幕などの作業に使用

ここで染め刷毛を使って手作業
で染めていきます

2階にも広い作業場がありました

ここでは捺染という染色作業などを行います

レーザーでアクリルや木の板をカットしたり彫刻できるすごい機械!

UVプリンター
ペンにも印刷ができちゃうなんて!

この他にも、Tシャツやタオルに印刷できる機械や、のぼり旗の転写紙などを印刷する大判プリンターなどがずらり!

今後についてインタビュー

最後に、6代目の伊藤さんに今後の製作商品についてお聞きしました!

(伊藤さん)
まったく新しい商品を作り出すのではなく、元々ある商品に新しいアイディアを付け加えて、商品を入れ替えていきたいと考えています。例えば、大漁旗も昔ながらの古い絵柄に新しいデザインを付け加えてまた新たな絵柄を生み出しています。その他に、まだ残っている型などを再利用して、別の商品を製作しています。また、生地などの素材も様々なものがあるので、用途に合わせて紹介していきたいです。

旗イトウ製作所
小樽市堺町1-10 Googleマップ
TEL:0134-27-2611
ホームページ



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