project
観光地として知られる小樽ですが、市民の暮らしに根づいた「町中華」もまた、この街の味わいを語る上で欠かせない存在です。
暖簾をくぐれば、炒め油の香りや食器の音に混じって、どこか懐かしい空気が漂う。地元の人々が通い続けるその理由を探しに、小樽通ライターが小樽市民に愛されるお店を訪ねました。
前編はこちら
小樽人が愛する町中華[その1]【小樽通2025秋号】
https://otaru.gr.jp/project/otarutsu202509-chinese2
中華料理 恭香
街中華を超えたプリプリ絶品の海老メニュー!!
小樽の中でもどこか下町情緒と人情にあふれる手宮地区にある「中華料理 恭香(きょうか)」さん。ランチ時間には行列&席待ちも出る明るく入りやすい地元民に愛される繁盛店だ。

いただいたのは某SNSで評判高い「エビチャーハン」(960円)※スープ付。衣をつけてさくっと揚げたプリプリのエビがいっぱい入っている。こりゃエビ好きにはたまらないわ!

チャーハンもエビの香りが引き立つ絶妙な味付けで、軽〜く町中華レベル超え! 「海老のジャンボ餃子」、「海老入り塩あんかけ焼きそば」「海老マヨ」なんかと夢のエビ三昧! ただし一品のボリュームもしっかりあるので、複数人での来店をオススメします。
(文・山城栄太郎)
中華料理 恭香
住所 小樽市錦町13-11
電話番号 0134-55-2583
営業時間 11:30~14:00、17:00~20:00 月曜定休
X https://x.com/kyoka294072
華舟

小樽の町中華を代表するお店のひとつ「華舟」。
店内は常連さんでにぎわい、チャーハンや焼きそばをおつまみにビールや日本酒を楽しむ姿。
メニューには定食・丼・カレー・ラーメンと昔ながらのラインナップ。
おすすめの“小樽のソウルフード”あんかけ焼きそばを注文!
梅月で修行した店主が仕上げる豚骨×醤油ベースのスープに、揚げエビやゲソの旨み、野菜の甘みが重なり熱々でボリューム満点。

小樽市民も観光客も納得の味ですよ。
町中華のレパートリーにぜひ加えてみませんか?
(文・髙久模夫)
華舟
住所 小樽市花園3丁目9-1
電話番号 0134-23-2237
営業時間 11:30~13:30、17:00~21:00 月曜定休
小樽あんかけ焼そば親衛隊HP
https://otaru-ankake.sakura.ne.jp/?page_id=143
小樽中国料理 幸成丸
花銀通り沿いにある本格中国料理店。有名ホテルや老舗中華飯店で修行を積んだ店主が作る料理は、小樽市内でも数少ない本格的な味わいです。

一番のおすすめは麻婆豆腐。ふっくらとした豆腐に、コクのあるひき肉のあんがよく絡んでいます。辛さは控えめで食べやすく、ご飯が進む美味しさです。香辛料の深い風味と花椒の豊かな香り、ピリッとした痺れが特徴的で、食べ進めるうちにその複雑な味わいに引き込まれます。最初は優しい味に感じても、だんだんクセになる後を引く美味しさが魅力です。

調味料の調合から手作りにこだわり、道具選びや調理法まで妥協のない姿勢で本格中華を追求する店主さん。職人気質の丁寧な仕事ぶりが光る麻婆豆腐は、素材の良さと確かな技術が活かされた一品です。辛いものが苦手な方にもおすすめできる、バランスの取れた味わいをぜひ一度お試しください。
(文・まつださおこ)
小樽中国料理 幸成丸
住所 小樽市花園3丁目4−9
電話番号 0134-32-5981
営業時間 11:30~13:30、17:00~21:00 水曜定休
X https://x.com/qkgp9gt1twaaoa8
中華食堂 くろ
小樽で中華といえば?
そう聞かれたら僕が答えるのは間違いなくここ。「中華食堂 くろ」さんだ。
旧手宮線沿いにある、名前の通り真っ黒な壁が特徴のお店。

人通りは決して多くなく、人目を引くような店構えもしていないが、お店の中はいつも賑わいを見せる。特に夜訪れるつもりなら予約は必至。小樽や札幌だけじゃなく、道外からわざわざ足を運ぶ常連さんもいるほどだ。
お店を始めてからはなんと10年。
マスターはこれまでに富良野と札幌でもお店をやってきたが、山・川・海の幸を使った料理を作りたいと思い、その全てが身近にある小樽の地を選んだのだそう。最初は少人数のお客さんにこだわりの料理を作ろうと考え、あえて見つかりにくそうな場所を選んだ。開業した頃は釣ってきたヒラメを料理にしたりもしていたが、いつの間にかお客さんが増えてきて、食材の量が追いつかなくなっていった。
今ではさすがに自分で獲って調達することはなくなったものの、食材への揺るぎないこだわりは何も変わっていない。農家さんや直売所、道の駅などへ出向き、ひとつひとつ自分の目と足で食材を仕入れてきている。
今回頼んだのはえびチャーハン。

くろさんのチャーハンといえばこの大皿に乗ったすごい量がおなじみ。こだわりを聞いてみると「食べてみればわかるよ、全然違うから」とのこと。さっそく一口、全然違う。まずは何と言ってもこのえび。あまりの大きさに、ひとつほおばっただけで口の中が物理的にもおいしさでいっぱいになる。大きいだけではなく、えびの身のぷりぷり感も活きててとってもジューシーだ。主役はエビだけかと思いきや、米・ネギ・卵もあなどるなかれ。炒飯自体の満足感がすごくてどこを食べてもめちゃくちゃおいしい。
この味を支えているのは、マスターの妥協を許さない姿勢。毎朝膨大な量の食材を仕込むが、厨房に立つのはいつもマスター一人。それでも冷凍したものは絶対に使わないし、料理の作り置きも絶対にしない。文字通り命がけで一皿一皿に全力を尽くしている。マスターにとっては「普通だよ」と話してしまう料理への徹底したこだわりが、他とは違う一皿を作り出しているのだ。あまりのこだわりっぷりに、原価をかけ過ぎだと奥さんからいつも怒られている。
(文・小竹多聞)
中華食堂くろ
住所:小樽市色内1-14-5
TEL:090-6878-1217
Instagram https://www.instagram.com/9696tomoroo/
中華食堂 桂苑
都通り商店街のアーケード内にある「中華食堂・桂苑」は、60年以上地元に愛される老舗の中華食堂です。

メニューは町中華らしく、チャーハン・餃子・ラーメンはもちろん、カレー・かつ丼などバラエティー豊富なところが、幅広いお客様に人気があるんですね。
看板メニューは、もちろん「あんかけ焼そば」ですが、2代目店主の澤田さんにおすすめをお伺いしたところ、開口一番!「オムライスが結構出るんだよ!」と教えていただき、
これはめずらしいので早速、「オムライス」と「ハーフワンタン」をお願いすることにしました。

「昔からレシピはほぼ変えていないよ」と澤田さん。薄焼き卵に包んで昔ながらのオムライスに仕上げています。チキンライスは具がたっぷりで、ケチャップの甘酸っぱさが懐かしく大人も子供も大好きな味。それでボリュームもあって大満足でした。「ハーフワンタン」は、ラーメンスープをベースに、ほのかに生姜の風味もあってさっぱりとした味。そして、もちもちのワンタンの食感がうれしい、いつまでも食べていたい美味しさでした。
中華食堂といえども、洋食も和食もいろいろ選べるところが、「桂苑」さんが市民に長年愛される所以なのかもしれません。お出かけの際は、ぜひ豊富なメニューを味わってみてください。
(文:はたぼう)
中華食堂 桂苑
住所 小樽市稲穂2丁目16-14 小樽都通り商店街
電話番号 0134-23-8155
営業時間 11:00~19:00
定休日 木曜日(水曜も休みの場合があるので公式Facebookで確認を)
公式Facebookはこちら
麗の中華
都通り商店街にある本格中華の名店・麗の中華(れいのちゅうか)さんをご紹介します。

こちらのお店は、中国ご出身のオーナーシェフが「小樽の方に気軽に本場の味を楽しんでもらいたい」との想いで開いたお店です。
ここでは素材までこだわり抜いた、1度食べるとやみつきになる絶品を味わえます。

今回オススメしていただいたのは、「よだれ鶏」。
丁寧に仕込んだ鶏肉に、甘辛く香ばしい特製ダレをたっぷりかけた冷菜です。
ひと口食べると……これは初めて出会う味!
特製タレのピリッと甘辛な味わいが口いっぱいに広がり、ご飯が止まりません…♡
炒りたてのピーナッツと鶏肉の相性が抜群です。食感も楽しく、箸がどんどん進みます!
人気のあまり、「タレだけ売ってほしい」との声も寄せられるほど。地元のお客さんに愛される理由が伝わってきます。
小樽で「本物の中華料理」を味わいたいなら、麗の中華さんへ。
皆さんもぜひ足を運んで、オーナーシェフの想いが込められた一皿を堪能してみてください!
※11月中旬~2月中旬は繁忙期のためラーメンおよび単品料理のみの提供となります。
(文・金子侑里香)
麗の中華
住所 小樽市稲穂2丁目13-10都通り商店街
電話番号 0134-26-6898
営業時間 11:00~19:30(日曜定休)
公式ホームページ https://rei.qwc.jp
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