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花園女子旅レポートvol.6|小樽締め焼肉の“スタンダード”と“新風”をめぐる夜散歩【小樽通2025冬号】

2025.12.26



飲んだあと「締めどうする?」と聞かれたら、なんと答えますか?
ラーメン?パフェ?アイス?
でも小樽では、“締めは焼肉”という文化が存在しているらしい…

ということで、その真相を確かめるべく、幼馴染ちゃんと一緒に
“小樽焼肉のふたつの名店”をめぐる夜の旅へ出かけました。

雪が積もる前の11月って一番寒い!

青い建物が目印です!

まず訪れたのは、小樽で焼肉といえば必ず名前が挙がる 三四郎 本店。
お店に入ると元気なスタッフさんの挨拶で迎えてくれました。

小樽焼肉はこだわりの小鉢を愛でるところから始まります。

小樽の焼肉の特徴は、お肉にはほぼ味をつけず、焼いてからさらっとしたタレにじゃぶじゃぶとつけること。
お肉にちょびっとタレをつけて…とお上品に食べていては、小樽の焼肉の美味しさは味わえません!じゃぶっと行かなければ!

そのため、タレは小皿ではなく深い小鉢を使うのが小樽流。
三四郎では、この器も深さやデザインにこだわった美濃焼を使っています。
そして、この深さにはもう一つ大切な役割があるのですが、それはあとで!
深めの小鉢こそ、小樽焼肉の象徴。
まずは「器」から小樽焼肉を感じましょう。

一番人気のメニューはやっぱり「豚ホルモン」!
三四郎では、新鮮なホルモンをすべて手作業で丁寧に下処理をするため、くせのない美味しさ。
「ホルモンは苦手だけど、三四郎のホルモンは好き!」というお客さんもいるくらいです。

ぷりぷり新鮮な豚ホルモン

焼きすぎず、くるんっとなんたら食べ頃。

たっぷりのタレにじゃぶっとつけて食べましょう

たっぷりのタレにじゃぶっとつけて口に放り込むと、ホルモンの香ばしい風味とタレが口いっぱいに広がります。

サイドメニューもチェックすると「三四郎漬け」と気になるメニューが。
大根の醤油漬けで、ピリ辛・じんわり旨い。
一口目は「ちょっと辛いかも…」と思っても、「もう一口」「もう一口」とお箸が止まらない!
もうこれだけでごはんが進む、危険なやみつきメニュー。

女子しかいないし、いっか!で頼んじゃった「にんにく丸焼き」。
ぐつぐつと煮えるビジュアルが最高です。
食欲がもりもり湧いてくる匂い、口に入れるとほくほくと優しく、とっても元気の出る味でした。

一見地味な漬物だけど…奥が深い!

ほっくほくのにんにく丸ごと

「締めスープお願いしまーす」と声をかけると、店員さんは昆布だしを小鉢に注いでくれます。

三四郎の締めスープは、小樽焼肉の文化そのもの。
焼肉を食べたあとのタレに、昆布出汁を注いでスープにして飲む。
テレビや雑誌などで取り上げられることも多い小樽焼肉の特徴の一つです。
肉をじゃぶっとタレにつけるための小鉢は、出汁を注いてスープとして飲みやすい形でもありました。

「焼肉を食べたあとのタレをスープにして飲む」
これは、創業者がかつて大変な苦労をしながら「三四郎」を築き上げ、「お客さん一人一人を家族のようにもてなす」「物を粗末にしない」という思いから生まれた文化。
先代の温かいおもてなしの気持ちが感じられるほっとするお味です。

昆布出汁が注がれると、香りが一気に広がる。

ほっとする味でお腹も満たされる

さまざまな肉の脂や旨みが、少しずつタレの中に溶け込んでいく。
時間をかけて自分のタレを育てる感覚。

そして、その“育ったタレ”に昆布出汁を注いで飲む締めスープは、
今日の自分をやさしく包むような一杯になります。

小樽の焼肉文化の中心には「育てるタレ、最後に味わうスープ」
があるのだと、深く納得しました。

二代目と奥様!ありがとうございました!

小樽焼肉 三四郎 本店
住所:小樽市花園1丁目9−2
営業時間:17:00–00:00
定休日:月曜日
Instagram:@yakiniku_sanshirou



25年の灯りがともる、奥花園の名店。

一方、続いて訪れたのは、新しい小樽焼肉を築いてきた名店「炭火焼肉 大徳」さん。
地元住民からの根強い支持がある、今年で25周年を迎える長年愛されてきた焼肉店です。
店内は清潔感があって、女性も気軽に来やすい雰囲気。

匂いがつかないようにイスの下に荷物をしまえます!

「うちのこだわりは、新鮮なお肉と、お肉によって使い分ける3種類のもみダレです。」
と店主さんが話してくれました。

かつて、店主さんのお母様が網走で焼肉屋さんを営み、「母の味」がとっても人気の繁盛店でした。
そして、2000年に母の味と想いを受け継ぎ、今の店主さんが「大徳」をオープンされました。

お店の開店当初、小樽には前述した通り「下味のついてないお肉を焼いて、たっぷりのタレにじゃぶっとつけて食べる」焼肉文化がありました。 小樽焼肉は味付しない肉が主流だった時代、大徳では肉にもみダレで下味をつけるスタイルを選んだそう。

素材の味を生かしたもみダレは絶妙!

当初は「タレの味が薄くない?」とお客さんに言われながらも、
「これが大徳の味、母の味だ」と信じ、美味しい焼肉を提供し続けてきたことで、
ファンが少しずつ増え、今では市外からも通う常連ができるほどの人気店になりました。
新鮮なお肉と、素材の味を活かすもみダレ。炭火で焼いた香ばしいお肉を頬張れば、大徳さんのこだわりが、じんわりと伝わってきます。

おすすめはやっぱり昔ながらの薄い豚ホルモン!
炭火が焚かれた七輪の上で焼き上がるホルモンは、外はカリっと、中はじゅわっと…香ばしい煙もたまりません!
しっかりと噛みごたえがあり、噛めば噛むほどに旨みが広がります。
ホルモンを愛する人たち=“ホルモニスト”が市外からもこちらのホルモンを目当てにたくさんやってきます。

ぷりぷり、つやつや…これは名物になる。

七輪の炭火で焼き上がるホルモンはたまりません

ホルモン以外のメニューも豊富で、好きなものをお腹いっぱいに楽しめるのも大徳の魅力。

牛タンはしっかり塩味で、レモンとの相性が抜群。

締め焼肉なのに白いごはんが進みすぎる!

また、サブメニューも人気者揃い!
人気のサブメニューは「海鮮チヂミ」
鉄板の上でぐつぐつ熱々で登場したチヂミは、海鮮たっぷり、野菜シャキシャキ。
ファンが多い理由に納得。

じゅわ〜っと食欲をそそる音が…

特製のタレをかけて食べます

大徳の魅力は、それぞれが自分の焼き加減で自由に楽しめること。
カリカリ派、レア派、しっかり焼く派。
ホルモンも“育て方”で味わいが変わるから面白い。

「みんなが好きなお肉を、好きなように焼いて、好きなタイミングで食べる」
自分の「美味しい」を信じて、焼肉を思う存分楽しめる。
まさに「母の味」を信じて25年、誠実にまっすぐに美味しい焼肉を提供してきた大徳さんだからこそ感じられる楽しみ方です。

炭火焼肉 大徳
住所:小樽市花園3丁目4−11
営業時間:17:00–22:00
定休日:火曜日
Instagram:@daitoku.otaru



「締め焼肉」というのは、お腹がある程度満たされてから、
「ちょっと小腹を満たすためのお肉」

お酒を飲んで、少し満たされて、
育てたタレのスープを飲みながら、炭火のパチパチと弾ける音を聞きながら、
じんわりお腹と心を温めていく時間こそ、
小樽の締め焼肉の醍醐味なのだと思いました。

この“間”が、本当に贅沢な時間だと感じました。

締め焼肉さいこー!でした

◆ 本日のまとめ
○ 三四郎の締めスープは“育てたタレを最後に味わう”文化の象徴
○ 大徳は25年、“こだわりのもみダレ”で新たなスタイルを確立
○ お腹が満たされたあと、ゆっくり焼く“締め焼肉”は最高の贅沢

小樽焼肉の老舗と、小樽焼肉に新しい文化を築いた名店。
2つの焼肉屋さんを巡って、締め焼肉の新しい楽しみ方を知る夜になりました◎



花園女子旅レポートシリーズはこちら
vol.1|ドラマのあるまち小樽・花園をめぐる女子旅レポート
vol.2|ナイトツアー探検記
vol.3|お昼の花銀通り編
vol.4|しあわせの味を届ける、花園のスイーツ職人たち
Vol.5|奥花園の隠れ家を訪ねて



小樽通編集部 まつださおこ

幸小→長中→潮陵の小樽っ子(今は札幌在住)
大学ではデザインを学んで、小樽のまちづくりに関わったことがきっかけで、今は地域コミュニティや観光などをテーマにしたまちづくりの仕事をしています◎
最近は、仕事の出張先でぬい活をしたり、幼馴染ちゃんとコナンを追ったり、マダミスしたりするのが楽しいです。



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