project

【月刊小樽自身2022年12月号】シリーズ百年企業 愛され続ける100年超えの小樽の銭湯

2022.11.25

※記事の内容は、配信時の情報に基づきます。 最新情報は、各施設へお問い合わせください。


2022年8月1日で、小樽に市制が布かれて100年をむかえました。
小樽市制100年にちなんだ、小樽市内の100年を超える企業紹介シリーズ第4弾。 今回は、伝統ある3つの銭湯をご紹介します!

小樽の銭湯について詳しくはこちらの記事もご覧ください👇
いい湯だな♪銭湯特集 昔なつかしからスーパー銭湯まで

入浴料金
大人(12歳以上の者)480円
中人(6歳以上12歳未満の者)140円
小人(6歳未満の者)70円
※2022年11月25日現在、北海道の銭湯は一律して上記の金額です



神仏湯温泉

明治の中頃からあるこちらの銭湯。現在は、5代目とその弟さんで経営されています。お話を伺うと、日々ご兄弟で切磋琢磨され、この銭湯を守り続けていました。

家族風呂はこちらの建物の右横側に周ると入口があります

男女のお風呂の間にフロントあり
タオルや洗面道具の購入もできます

休憩所では瓶の牛乳・コーヒー、
アイスも販売していますよ♪

源泉かけ流しの浴槽が自慢。
その他に乾式サウナ、水風呂、超音波浴槽、家族風呂あり。
湯冷めしないと評判の温泉!
【泉質】
低張性弱アルカリ性低温泉
【適応症】
神経痛、筋肉痛、関節痛など



歴史

明治の中頃
この頃からあった如神湯(じょしんゆ)が起源。その如神湯は小樽市総合博物館で保存されている明治期の古地図に記載があります。

昭和5(1930)年
初代は宮大工として石川県から小樽へ渡り、冬にも仕事ができるようにという思いで如神湯を譲り受け、住ノ江湯として営業を開始。 その後、信仰心のあつさから神仏湯に改名しました。

昭和62(1987)年
三代目が夢で温泉が出るかもしれないと仏様のお告げがあったことからら、地下1300mより59.2℃の温泉を掘削!なかなか温泉が出なくて苦労したそうです。そして、(有)神仏湯温泉に改名。

女性風呂
源泉かけ流しの浴槽は左奥
43℃くらいの熱めのお湯

平成元(1989)年
現在の建屋を新築し、家族風呂の営業もスタート。はじめは6部屋でしたが、その後10部屋に増築。近年では新型コロナウイルスの影響もあってか、家族風呂の利用客も増えているそうです。

一番大きな家族風呂
部屋によって浴場の大きさや形は様々!今日はどんなお風呂に入れるかな♪

家族風呂の入口にある大きな水槽
なんと!温泉100%で飼育されているんです
よく見ると・・・金魚じゃない魚発見!

2階に上がると家族風呂フロントと
奥には休憩所もあり

長く銭湯を続けていくことは、やはり大変なこともい多いのだとか。
現在の建物は30年以上経っており、こまめに直しながら維持しているそうです。
今でもフロントに立つこともある5代目のお母様がずっと大切にしていることは 、「清潔に保つこと」。それをしっかりと引き継いでいきたいと語ってくれました。

神仏湯温泉
小樽市住ノ江1丁目5-1 Googleマップ
TEL:0134-22-3893
営業時間:12:30〜25:00(家族風呂は13:00~)
駐車場:有
定休日:月曜 (家族風呂は無休)
※年末年始の営業
[銭湯]1月1日・2日休み、3日から営業予定
[家族風呂]1日休み、2日から営業予定



大正湯温泉

大正5(1916)年創業のこちらの銭湯。現在は、初代の娘さんが2代目として守り続けています。お話を伺うと、ゲストハウスを併設したことで、市民だけではなく旅行客のコミュニケーションの場にもなっていました。

ゲストハウスは2階で、入口は右奥にあり

天井にはカモメが飛んでいる!

左奥はとプール風の水風呂に
繋がっています

プール風の水風呂
奇数日は女性側、偶数日は男性側にあり

高温・中温の浴槽、スチームサウナ、打たせ湯あり。
その他に日替わりで、水中歩行や泳ぐことのできるプール風の水風呂もあり。裸で泳ぐと気分爽快!
【泉質】
緩和性低微湯泉
【適応症】
リウマチ性疾患、神経症、神経麻痺など



歴史

大正5(1916)年
この年に前経営者が創業。その後、後継ぎがおらず年齢的にも営業を続けるのが難しいということで、初代がこちらの銭湯を譲り受けました。

昔の写真

約10年ほど譲り受けた建物で営業していましたが、設備が古くなったので建て替えたそうです。

平成17(2005)年
お客様の気分転換に男女浴室を日替わりにし、ご家族が一緒に休める空間としてリラクゼーションルームも新たに設置。

この頃、設備が古くなってきたことや家族風呂の需要が減ってきたことなどもあり、 2代目は同年に家族風呂だったスペースを改装して『ゲストハウス小樽 和の風』をオープン。女性一人で利用する方も多いのだとか。 いつもゲストとのちょっとした会話を大事にしているそうです。

ゲストハウスは1~4人部屋まであります

ゲストハウスの屋外テラス
夏は小樽の食材を買ってきてバーベキュー!

ゲストハウスのラウンジ
奥には掘りごたつもあり

ラウンジに置かれている折り紙を折って、
メッセージを書いてくれることも

常連の女性は、「小樽の古い家はお風呂がない所も多いので、銭湯がなくなると困る。普段はデイサービスでお風呂に入っているが、やっぱりここのお風呂にゆっくり入りたくなる。」と話してくれました。

長く続けていくのは大変な事ばかりだそうですが、 「ありがとう」という言葉が励みになっているそうです。 悪天候でお客様が来なくても、燃料代が高騰していても、銭湯を開けてお客様のことを待っていると強く語ってくれました。

大正湯温泉  
小樽市花園4丁目14-15 Googleマップ
TEL:0134-23-1893
営業時間:14:00〜23:00
駐車場:有
定休日:月曜
ホームページfacebook



柳川湯

こちらの銭湯は大正11(1922)年創業。 創業してからずっと父から子へ代々受け継がれてきた銭湯です。 現在は、4代目とその弟さんのお2人で経営されています。

一つの浴槽の中で、 ジェットバス、気泡風呂 、深い浴槽に分かれています。お湯の温度は基本的には一緒です。



歴史

大正11(1922)年
富山県出身の初代は、この年に創業しました。梁川通に面しているため柳川湯と名付けたのかはっきりとしていません。

浴場に入るとまず目に飛び込んでくるのが、富士山のタイル絵。
小樽(北海道)の銭湯ではペンキで描く絵ではなく、耐久性が高いタイル絵が好まれました。 創業当時と絵が一緒かどうかは定かではないそうですが、今も大切にされています。

浴場は陽の光が差し込むように設計されているのが特徴。浴槽を囲むように洗い場が配置されています。

2022年11月
長い歴史がある銭湯ですが、これまでに修繕を行いながら建物を保ってきました。最近も、天井の修繕工事を終えてより快適に入浴できる銭湯になりました。

長く続けていくにあたって、励みになっていることはお客様からのお言葉だと語ってくれました。常連のお客様からは「この銭湯がなくなったら困る」というお声もいただいているそうで、生活に必要不可欠の存在になっています。燃料代が高騰していることで、「500円でもいいくらい」と入浴料を気遣う方もいるくらいです。

柳川湯 
小樽市稲穂3丁目16-16 Googleマップ
TEL:0134-23-2271
営業時間:14:30〜20:00
駐車場:無
定休日:月曜・金曜



今回は、創業してから100年を超える3つの銭湯をご紹介しましたが、小樽にはその他にも2つの銭湯があります。
銭湯は小樽市民の暮らしが垣間見れる場所なので、暮らすように観光してみるのもおすすめです。寒い季節の小樽観光は、冷えた体を銭湯で温めてはいかがでしょうか!