project
小樽散策の際、その佇まいや香り、雰囲気に惹かれてふと立ち寄ったお店。
目移りするメニューの中から「これだ!」と思う一品をオーダー。
美味しい食事と共にオーナーとの会話を楽しむ中、「実は私、〇〇から小樽に移住したんですよ」という心温まる瞬間に出会うことがあります。
今回はそんな小樽に惚れ込んだ方々が営む、美味しいお店を3店舗ご紹介!皆さんの小樽への思いと、自慢のメニューの一部をお届けします。
●関連記事
【月刊小樽自身2023年7月号】飲んだ後に食べたくなる<特集>深夜ラーメンの沼にはまる
【月刊小樽自身2022年2月号】カレーマニア編集長が選んだ… 小樽の絶対ウマいカレー7選!!
隠れ家本舗 炉鉄(ろって)
取材に行ったのは…小樽市内会社員のYさんです!
秋も深まったある日、JR小樽駅から徒歩10分ほどの花園にある炉ばた焼・鉄板焼「隠れ家本舗炉鉄」に同僚と行ってきました。
このお店は、2016年8月にオーナーの高崎さんが始めたお店です。
オーナーは九州の福岡出身で、若いころからスノーボードが好きで北海道を訪れていたそう。札幌を訪れることが多かったそうですが、小樽まで足をのばしたときに小樽をすっかり気に入ったとのこと。
それから一念発起して今の場所で開業し、現在に至ります。九州・福岡から北海道・小樽に移住してお店を開いて商売されていることに、小樽市民として大変感激して訪問させていただいた次第です。
お店は花園の嵐山中央小路を進んだ先に出現し、その名前のとおり、まさに「隠れ家」の佇まいです。
靴を脱いでお店に入るとカウンター席の横を通り、テーブル席に案内されます。隣には個室もあります。テーブル席と個室には大きなモニターがあり、バレーボールが放映されていて、スポーツバーのようです。
オーナーに聞いたところ、店内はすべてオーナーの手作りだそう。店作りからオーナーの熱い気持ちが伝わってきます。
まず、飲み物を注文します。
お通しが炉ばたで焼いた大きなエビでびっくり。ぷりぷりしてとってもジューシーです。
メニューは、海産物をはじめ、肉料理、野菜料理、お好み焼きなどたくさんあります。オーナーのレパートリーの多さに再度びっくり。
たくさんあるメニューの中から記者が食した①厚岸産かきの酒蒸し、②お刺身盛り、③自家製ハンバーグ、④ホタテのバター焼、⑤お好み焼きについてご紹介します。
これまで見た中で一番の大きさです。ジューシーで食べ応え抜群です。レモンをかけて食べるのがおすすめ。
中トロ、ひらめ、真鯛、うに、ぼたんえびと盛りだくさんです。
ひらめの上にうにがのっているお刺身は最高の美味です。どれも新鮮でおいしくいただきました。すだちをかけて食べるのもおすすめです。
鉄板で調理しているときのおいしそうな香りが届き、期待が高まります。期待通り、肉がしっかりして食べ応え抜群です。
ホタテとバターがぴったり。その香りが食欲を一層そそります。ほたてのひもにも味が染みています。
ぶた玉そば入り、ミックスそば入り(ぶた、エビ、イカ天)、スメシャル焼(ぶた、エビ、イカ天、もち、チーズ)の中からスタンダートのぶた玉そば入りを注文。香りが食欲をそそります。大きくて、ほくほくで、ジューシーでおいしくいただきました。
他にもたくさんのメニューがあります。日本酒のメニューが多いのでお聞きしたところ、小樽市民には大変なじみのある若松さんのメニュー看板をお知り合いから譲り受けたのこと。日本酒好きにはたまりませんね。次回訪問するのが楽しみになりました。
店内は一人でもゆったりくつろげるカウンター9席や、8名利用の個室が1室あります。テーブル席は最大10名まで利用可。2時間飲み放題付の宴会プラン(5,000円)や90分飲み放題付きの女子会プラン(3,800円、3名より)も用意されています。地元の方はもちろん、観光や出張で小樽を訪れる方にもおすすめの一軒です。
平日は、オーナー1人で調理、接客を行っていますので予約がおすすめです。週末や混雑しているときはスタッフも対応してくれます。皆さん明るく、好感度抜群です。
隠れ家本舗 炉鉄(ろって)
【住所】小樽市花園1丁目8-18 GoogleMap
【電話】0134-65-7189
【営業時間】17:30~25:00(L.O. 24:30)
【定休日】不定休(休日明けの平日が休みになることが多いです。)
【駐車場】なし
小樽Muse
小樽Museオーナーの米澤さんは鳥取県出身。小樽との出会いは、京都で大学生活を送っていた時分、趣味のバイクで福井県を訪れた際であったと言います。敦賀と小樽を結ぶフェリーのポスターを目にし、《この船を乗った先には外国のような世界が広がっているんだ》…と、小樽に魅了された当時を振り返ってくださいました。
程なくして北海道へ移住された米澤さんは、すぐさま小樽を訪れたと言います。中でも北一ホールへ足を踏み入れた際のランプの景色や香りの感激は今でも鮮明に覚えているそうです。
そんな米澤さんが料理の道を歩み始めたのは1999年のこと。ご婦人のご両親が営む洞爺湖のペンション『しずく』にて、お義父様の作る料理に惚れ込んだことがきっかけ。この味を宿泊者だけではなく、より多くの方に広めたいとの思いをから、厳しい修行を経て2001年にレストラン&ペンションとして料理単独での提供も始められました。
そして2009年、念願の地となる小樽で『小樽Muse』をオープン。その土地ならではの雰囲気を感じられる空間にしたいとの思いが詰め込まれたお店は、往年のファンはもとより、地元民、観光客からも愛されています。
お店のイチオシはこだわり抜かれたデミグラスソースを使用したメニューの数々。中でも熟成煮込みハンバーグステーキ、熟成デミグラスソースのチーズオムライスは絶対に外せません!そして洋食屋と言えば海老フライ。
今回はそれらを同時に楽しめるMuseスペシャルコンボと、洋食屋セットAをチョイス!
日本で食べるデミグラスソースとは…という出発点から、試行錯誤の末8年もの歳月を経て完成したこだわりのデミグラスソースを存分に味わいましょう!
最初に提供されたスープはマイタケとブナシメジの奥深さと共に、華やかなパセリの香りが口いっぱいに広がります。
コクと深みのあるデミグラスソースの重厚さから一転、どこか懐かしさを感じる優しい味わいへと変化。洋食ならではのリッチさと家庭のぬくもりが同居しているかのようです。
長年のファンが愛してやまない味の秘密はこんなところにも隠されているのかもしれません。
瀬棚町モリガキ農園の地鶏卵をふんだんに使用。トロトロに仕上げられた卵の下にはチーズがトッピング。
そしてデミグラスソースを纏ったライスに入っているのは、なんとチキンではなくベーコン!豊かな香りが全体にアクセントをもたらしています。
海老フライは衣のサクサク感とは対照的に、海老はとても弾力がありジューシー。ソースは3種類から選択出来ますが、今回は一番人気のレギュラータルタルをオーダー。素材の風味を大切にし、主役の海老フライを引き立たせるやわらか口当たりです。
ひんやりとした2つの異なる甘さでの締め括り。最後の心遣いがとても嬉しい一品です♪
最後に米澤さんよりお客様へのメッセージをいただきました!
小樽は西洋の文化がいち早く入ってきた土地です。それは同時に洋食の文化の先駆け的存在にもなっていたはずです。小樽と言えばお寿司のイメージですが、その次は是非洋食も頼んでみて欲しいと思います。小樽の魅力にマッチし、来て良かったと思っていただける洋食店を目指し、今後も精進していきますので、足を運んでいただけたら嬉しいです。
皆さんもぬくもり溢れる小樽の洋食を是非召し上がってみてはいかがでしょうか♪
小樽Muse
【住所】北海道小樽市稲穂1-11-7 GoogleMap
【電話】0134-31-6300
【営業時間】
ランチ :11:00~14:30(L.O. 14:00)
ディナー:17:00~21:00(L.O. 20:00)
【定休日】毎週月曜日(祝日の場合は翌火曜日に振替)
【駐車場】専用駐車場・提携駐車場有り(詳細はこちらをご確認ください)。
公式HP / Instagram / Facebook
かくてるの森 みちくさ
小樽市花園の路地中にある「みちくさ」は、「気軽に立ち寄れる店」でありたいという想いからネーミングされたバーです。看板がとてもシンプルなので、通り過ぎてしまうかも!?隠れ家的なお店です。
店主の村井さんは、愛知県名古屋市出身。22年程前に、北海道に来ました。今はバーの店主ですが、実はガラス職人だったり、ホテルで働いていた経験もあったり、とにかく色々な経歴をお持ちです。
2007年、花園1丁目のスパル通りに「みちくさ」を開業しますが、今の場所に移転したのは、2011年。
小樽にお店を開いた理由を伺うと、「小樽が好きだから」の直球ストレートなご回答をいただきました(笑)。
「自然を身近に感じたいのだが、その点、小樽は海も山も近くにあり、生活に不便もない」とサイコーの場所だったようです。
実は、村井さんは、まちづくり団体「幼児体力向上委員会」の「からだうごかそう」という企画で子どもたちと一緒に身体を動かしたり、「オタルノミカタ実行委員会チャリティー企画ボジョレーヌーボーパーティー」(2023年11月16日開催)や 住吉神社氏子青年会でのご奉仕など、地元での活動にも多方面でご活躍されています。
そんな村井さんが経営する「みちくさ」は、なんと夜の街花園で夕方17時から営業しています。お酒はもちろんの事、ノンアルコールも豊富に取り揃え、お酒を飲めない方、お車の方も気軽にご利用いただけるのです。チャージ料もありません。
ソフトドリンクは、一律500円(税込)です。 コーヒーだけ飲みに来るのも大歓迎だそう。レギュラーコーヒー、またはエスプレッソコーヒー の2種類をご用意してますよ。
ちなみに、画像の後方に見えるのは、チョコレートやガリガリくんのパッケージですが、こちらはパズルです。ひとりで来ても、遊び道具がありますので、退屈しません(笑)
バーでありながら、食事もしっかり提供。お客様には1.5軒目の店として利用してほしいという思いもあり、フードメニューも充実です。冷菜・温菜・サラダ・ライスフード・バケット&ピザ・パスタ・デザートと種類も豊富!お腹を空かせて辿り着いても大丈夫。
【重要】基本的に、村井さんのワンオペのため、フードメニューご注文時はお待ちいただく場合があります。予めご了承ください。
おすすめ&人気のメニューを伺いました!お酒に合いそうな、腹持ち良さそうなメニューですね。提供されるお料理とお値段を見比べた時に「あれ?安いんじゃない?」と思われるかもしれません。良心的な価格で、フードメニューをご用意されています。
コンミートのチーズ焼き
バケット添え
800円(税込)
コンミートは馬肉と牛肉が入っていて、コンビーフよりもあっさりとした味です。あっつあつのうちに、バケットとともに召し上がれ。
タコとムール貝のピンチョ
400円(税込)
黒酢炒めを串に。
ビールやワインと相性抜群です !
メキシカンドリア
800円(税込)
直径20cmはあるお皿にしっかり盛り付けられたドリア。チーズの下にあるのは、スパイシーだけどさっぱりしたライス。お好みでハバネロソースをかけてどうぞ。
そして最後に「かくてるの森みちくさ」ですから、カクテルもご紹介しなくちゃですね。「カクテルは何種類ありますか?」と尋ねたところ「星の数ほど」というお答えが(笑)
それもそのはず。メニューブックにもたくさんのカクテルが載っていますが、「味のイメージ」を伝えると、それに合わせてオリジナルのカクテルを作ってくれます。
「お客様れしぴ帳」というカードがお店には用意されています。この日頼んだレシピが記録されていくカルテのようなもの。れしぴ帳は、お持ち帰りいただいてもOK、お店に預けてもOKです。
お店を利用されるお客様は、圧倒的に地元の方が多いですが、時々観光のお客様もいらっしゃるそう。20代から80代まで、幅広い世代のお客様が「みちくさ」の時間を楽しまれています。皆さんどうぞお気軽にお立ち寄りください。
かくてるの森 みちくさ
【住所】北海道小樽市花園1-11-25 GoogleMap
【電話】0134-24-3793
【営業時間】17:00~25:00
【定休日】毎週水曜日
Facebook
※掲載している情報は2023年10月時点のものです。内容は変更されることがありますので、ご承知おきください。