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小樽を代表するお魚といえばニシン。
小樽の歴史を語る上で欠くことができない、まさにソウルフィッシュです。そのニシンの魚卵がカズノコ、お正月にしか食べない方も多いと思いますが、旬のニシンで手作りカズノコを作ってみました。もちろん、日本酒・白ワインとの相性ばっちり♪
ニシンの旬が来る
2月になると小樽の人はなんだかソワソワします、ニシンが来るからです。
ニシンは江戸から明治の北海道開拓期の原動力ともなり、水揚げされたニシンは食用の身欠きニシンや塩カズノコ、農業用の魚肥として北前船で本州に運ばれ、米や綿花、ミカンなどの栽培に大いに寄与しました。また、身欠きニシンはコンブと共に、ニシンそばや昆布巻きなどの食文化を育み、今もなお各地で愛されています。
そんなニシンは乱獲によって一時は幻となってしまいます。その後、資源管理や種苗放流などの努力で、近年は鰊が大量に海岸に押し寄せ一斉に産卵する「群来(くき)」が見られるようにまでになりました。
群来の様子や籔半の群来そばについて、詳しくはこちら👇
【月刊小樽自身2022年2月号】ニシンに新時代到来!?
一晩で出来ちゃう手作りカズノコ
旬の今は、どこの鮮魚売場で買うことができます、新鮮なメスのニシンを買ってきましょう。お腹に入っているカズノコを丁寧に取り出すのですが、ここで注意がひとつ、傷をつけると卵の粒がベタベタくっついて、台所を汚して大変になりますので気を付けて!これは冒頭で紹介した「群来」に関係しています。海岸で一斉に産卵したニシンの卵は、海底にある海藻や岩にしっかりと付着し、波に揺られて成長していきます。なので、卵にはベタベタとくっ付く機能が必要なわけですね。卵を取り出す前に一度冷凍すると、キレイに取り出すことができます。
取り出したカズノコは、塩をふり一晩冷蔵庫で寝かせます。その後、塩抜きをして表面の薄皮を丁寧に取り除いたら、お好みの調味液に漬けて味がなじんだら完成です。今回は、白だしを薄めて使いました。
さあ、出来上がった自家製カズノコをお皿に盛りつけて、鰹節をぱらりとかけたら出来上がりです。きりっと冷えた日本酒で、パリッとしたカズノコを楽しんでください。
もちろん身も美味しく、ニシンのマリネ
カズノコを取り出した身は、鱗を落として三枚にします。カズノコと並べて塩をふって冷蔵庫へ。3時間くらいしたら塩を洗い流し、酢で一晩〆ます。
仕上がったニシンのマリネをスライスして、ヨーグルトにマヨネーズを加えたソースに並べて出来上がりです。コショウやパセリをきかせて、白ワインなんてサイコーです。
子持ちニシンのアクアパッツア
ニシンと旬の魚介を一緒に食べるのであれば、アクアパッツアもおすすめです。ニシンをメインにして、アサリ貝の代わりにホタテ稚貝を入れるとGOOD!
おまけ・・・マダラ塩たらこでパスタ
イタリアンつながりでもう一品、マダラの塩たらこと旬のヤリイカのオイルパスタです。マダラの塩たらこは、スーパーではあまり売られていませんが、市場の鮮魚店で買うことができます。塩味と独特の風味を持つ塩たらこは、カラスミに似た味わいです。