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【月刊小樽自身2022年6月号】@市立小樽文学館 増殖する怪異—朝里樹の仕事展

2022.05.25

※記事の内容は、配信時の情報に基づきます。 最新情報は、各施設へお問い合わせください。


小樽・札幌ゲーセン物語展」「雑誌・攻略本・同人誌 ゲームの本」「サカナクション・山口一郎さんの本箱展」「増殖する怪異—朝里樹の仕事展」…
なんだか面白そう!と感じるこれらの企画展、なんと全て市立小樽文学館で開催された、そしてこれから開催される展示たちです。

市立小樽文学館・文學舎のゆるキャラ「オタブン」  。
カワイイ。

市立の文学館と聞くと、なんとなく"まじめな内容を扱っているんじゃない?"という印象ですが、近年の市立小樽文学館は、面白いコンテンツを多く扱っています!
また、展示だけでなく、5月29日まで開催予定の、「小樽潮風高校Project「小樽まちめぐりスタンプラリー第2弾!」にも参加中。

花隈千冬ちゃんがいます♪

気になる人は気になっているであろう、最近の文学館の活動の裏側を学芸員の方にインタビューしてみました!

また、後半では6月に開催される「増殖する怪異ー朝里樹の仕事展」をご紹介!怖そうだけどちょっと気になるこちらの展示の魅力をチェックしていきましょう☆



学芸員の方にインタビュー!
「最近の文学館、なんで面白いんですか?」

市立小樽文学館の活動に長年に渡り携わっている、学芸員の玉川さんにインタビュー!近年の文学館の活動のアレコレを教えていただきました♪

Q.ゲームについての展示や怪談など、多くの方が興味を引くトピックを扱うようになった背景を教えてください!

(玉川さん)
きっかけは、20数年前に実施した喫茶店についての展覧会です。文学館を本だけの場所ではなく、対話が生まれるような場所にしたいと思ったのが始まりでした。
その頃から、遊びの中に生まれる対話にも積極的になっていこうという事で、映画館やテレビゲーム、ボードゲームなどにも注目していくことになりました

「ゲームの本展」開催時の時の様子。

Q.若い方が楽しめそうな企画展が多いような気がしますが、理由などあるのでしょうか?

(玉川さん)
若い人向けに展示を行ったというよりは、客層を広げ、文学館をもっと気楽に立ち寄ることが出来る場所にしたいという感じです。
原点は「文学館はつまらない場所だと思われたくない」という気持ちですね。
以前より敷居をもっと下げたいと思っていて、 アニメパーティとも連携しています。

(玉川さん)
昨年開催した「 小樽・札幌ゲーセン物語展」では、 無料コーナーとして開放した場所にアーケードゲームを設置しました。
これも、文学館に入るまでに至らなくても、少し遊んでいってもらう程度に楽しんで欲しいなと思ったための取り組みです。
アーケードゲームを懐かしむ世代の方が多いかなと思いきや、若い人もたくさん来てくれました。

「小樽・札幌ゲーセン物語2」開催時の様子。
文学館にアーケードゲームが!

(玉川さん)
「小樽潮風高校Project『小樽まちめぐりスタンプラリー』」も、うちのスタッフがこれは面白いんじゃないかということで提案してきたものです。
楽しい文学館にしたいという意識は、今となってはスタッフ全員にあるのかもしれません。



6月からの展示「増殖する怪異ー朝里樹の仕事展」 をご紹介!

6月4日(土)より、またまた興味をそそる名称の企画展が文学館で始まります!
その名も、「増殖する怪異ー朝里樹の仕事展」。
小樽出身の妖怪怪異研究家である、朝里樹さんに焦点を当てた展示です♪
こちらの展示の情報を、先取りしてお伝えします♪

朝里樹(あさざといつき)さんは、どんな方?

朝里さんは小樽市出身の32歳の方で、北海道で公務員として働く傍ら、
妖怪怪異研究家として執筆や書籍の監修をしています。
2018年に最初の本を出版してから現在に至るまで刊行した本は、監修したものも含め 30冊ちかく!

そして名字をみて小樽に詳しい方は気づいたかもしれません。そう、小樽市朝里にゆかりがあるそうです。

朝里さんのツイッターはコチラ

展示内容をチェック!

朝里さんは古典的な怪談話から現代のネット掲示板の話まで膨大な量の怪談話を集め、「事典」や「大百科」などを出版しています。

書籍ができる過程でできた資料や、挿絵となったイラストなど、 公務員として多忙ながらも、積極的に執筆している朝里さんの活動が分かるような展示を予定しているそうです。
怪談話のイラストとは何とも怖そうですが、思わず気になってしまいますね!

イラスト:裏逆どら

イラスト:裏逆どら

また、朝里さんが幼少期の頃に好きだった本や、描いていたイラストなども紹介するそうです。
出身の小樽市立朝里中学校の資料も展示されるとか!

そして、朝里さんが出版している「日本現代怪異事典 北海道」より、小樽のエピソードも紹介されるので、怖い話が好きな方は必見!



トークイベントも開催します☆

7月9日(土)には、朝里さんが文学館にてトークイベントを実施!テーマは「最恐・玉藻前伝説」。人間に化けていた狐の妖怪が、正体を見破られ息絶えた後に殺生石となったというお話ですが、多くの方が一度は聞いたことがあるストーリーなのではないでしょうか。
朝里さんが一番好きな九尾の狐の話だそうです。研究家の語る怪談話、どんな内容なのか気になります…!ぞぞぞっ。

朝里樹氏トークイベント「最恐・玉藻前伝説」
【講師】朝里樹(怪異妖怪研究家、作家)
【日時】2022年7月9日(土) 14:00~15:00
【会場】市立小樽文学館2階 古本コーナー
【定員】30名(先着・要申込)
【申込み】6月1日(水)9:00~開始(文学館電話(0134-32-2388)へ)
【参加費】無料



これからの文学館の活動も見逃せません!
まずは6月4日から始まる、朝里樹さんの企画展へ足を運んでみましょう!

増殖する怪異-朝里樹の仕事展
【会期】2022年6月4日(土)~7月31日(日)
【時間】9:30〜17:00
【会場】小樽市色内1丁目9-5
【TEL】0134-32-2388
【休館日】 毎週月曜日(7月18日を除く)、7月19日(火)、7月20日(水)
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