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【月刊小樽自身2023年6月号】1億円を持ってみる!?あの偉人の新しいお札が!?日本銀行旧小樽支店金融資料館

2023.05.25

※記事の内容は、配信時の情報に基づきます。 最新情報は、各施設へお問い合わせください。


歴史ある小樽の街並みを象徴する建物として存在感を示してきた日本銀行旧小樽支店。
現在は金融資料館となっており、2023年5月14日には開館20周年を迎えました!
今月号では、金融資料館と現在開催中の特別展の見どころを副館長に聞いてきましたので、ご紹介いたします!



日本銀行旧小樽支店金融資料館とは?

小樽市指定の有形文化財でもある日本銀行旧小樽支店の建物は、辰野金吾・長野宇平治らの設計により1912年に日本銀行小樽支店として建設され、2002年9月13日まで実際に銀行として営業しておりました。

その後、2003年からは、小樽支店の歴史や日本銀行の役割や業務、小樽の発展などについて紹介する金融資料館となっております。

日本銀行旧小樽支店金融資料館
小樽市色内1-11-16 GoogleMap
入館料:無料
開館時間(夏季:4月~11月)
→9:30~17:00(最終入館16:30)
開館時間(冬季:12月~3月)
→10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:水曜日(水曜が祝休日の場合は開館)、年末年始(12月29日~1月5日)、展示入れ替え等のため臨時休館の場合有
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副館長に見どころを聞いてきました!

副館長の髙橋さん



見どころ①~外観の美しさ~

日本銀行旧小樽支店の建物は「古典主義建築」の要素が強く、左右対称で端正、重厚な石造り風の建築となっております。
北側の正面には4つのドームがあり、側面の南東の角には小樽港が眺望できる4階建ての望楼が配置されています。(※望楼は現在入ることはできません)
金融資料館に訪れた際には、まずは建物の美しさをご覧ください。

【実はレンガづくり?!】
建物は、外観からは想像できないですが実はレンガ造りです。
レンガの上にモルタルを塗り重ね石造り風に見せています。
館内では、「壁のつくり」についての分かりやすい展示がありますので、ぜひ見てくださいね!



見どころ②~柱が一本もない空間~

館内に入ると、広い空間であるにも関わらず柱が一本も無いのに気づくと思います。
その秘密は、鉄骨トラス構造という当時の最先端技術で屋根を支えているおかげであり、日本銀行の支店として初めて導入されました。
屋根はレンガの壁から鉄骨を組んで支える構造となっており、大きな空間を実現しています。
開放感があり奥まで見渡せる空間をぜひお楽しみください。



見どころ③~夜の警備員シマフクロウ~

上を見上げると、印象的な壁飾り(レリーフ)が見えると思います。
こちらはアイヌの守り神シマフクロウをモチーフとしたとされ、建物の内外に計30体あります。(外に18体、内に12体)
職員がいない夜にも見守ってくれているシマフクロウ。是非探してみてください。

明治~大正の日本銀行函館支店の二代目店舗でも同様のレリーフがあると説明していただきました。
館内の展示で確認できますので、ぜひ見てみてくださいね♪



見どころ④~日本銀行の役割を分かりやすく紹介!~

業務展示ゾーンでは、日本銀行がどのような仕事をしているかをご紹介しています。
大きく分けて、「お札の発行に関する仕事」「物価の安定に関する仕事」「金融システムの安定に関する仕事」といった一見難しそうなことについて、イメージグラフィック等を用いてわかりやすく解説しています。

見どころ⑤~復活した企画!~

コロナ禍により中止していた1億円の重さ体験ガイドツアーが約3年振りに再開しました。

1億円の重さ体験(模擬券)は金融資料館の人気企画です。金庫の中で1,000億円を背景に1億円を持ち上げて写真を撮るのがおすすめです。

職員による展示解説が聞きたい方は、ガイドツアーがおすすめです。
14:00~14:30、15:00~15:30の時間で行われており、事前予約は不要です。(ツアー開始時刻に展示室エントランスにお集まりください。各回20名程度まで )

編集部も体験してみました!
これが1億円の重み…



開館20周年特別展「日本銀行のある街並み 小樽支店と銀行街」開催中!

2003年5月に開館した日本銀行旧小樽支店金融資料館は、本年5月に開館20周年を迎えました。
これを記念して2023年4月28日~7月18日までの日程で特別展が開催されております。

特別展では、日本銀行小樽支店が竣工したころの写真、また日本銀行小樽支店を中心に多くの銀行が立ち並んでいた大正から昭和初期の小樽市色内の銀行街の写真などを展示しています。

特別展は、通常は入ることができない金庫の中で開催されております。

2024年度上期中を目途に発行開始予定の新しい日本銀行券(見本)も展示されています。
特別に許可を得て写真撮影させていただきました。(通常は見本券は撮影禁止です)

※新偽造防止技術の「肖像の3Dホログラム」は、右から見ても左から見ても視線はこちらを向くという紙幣として世界初の技術。ぜひ訪れて体感してみてください!

【副館長の髙橋さんから一言!】
小樽は北海道の経済の中心でした。
この特別展をご覧いただき、当時の小樽の賑わいをぜひ感じてみてください。
こちらの写真のように、銀行が多く並んでいる街並みを見ると、東京にも負けていなかったんだということが分かりますよ!

副館長丁寧にご説明いただきありがとうございました!
金融資料館も特別展もとても見応えがありますので、ぜひ足を運んでくださいね♪
また、特別展は2023年7月18日までですが、新しい日本銀行券はそれ以降も当面の間、引き続き展示を予定しているとのこと。
期間中に行けなくて見逃したという方もぜひどうぞ!