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2024年春から始動した地域独自の仕組み、「小樽おもてなし認証」は2年目を迎え、新たに8社11施設が認証を取得、7月に認証式が開催されました。
※記事の内容は、配信時の情報に基づきます。 最新情報は、各施設へお問い合わせください。
2年目となる「小樽おもてなし認証式」開催
昨年春から始動した、地域独自の取り組みとなる 「小樽おもてなし認証」制度。ホスピタリティサービスを提供する全ての事業者、とりわけ、飲食業や小売業、宿泊業や旅客運送業など、観光関連産業の事業者にとっては、自社のサービス・ホスピタリティを確認し、おもてなし力向上をはかるうえでの指針となる、「共通化された枠組み」とも言えるでしょう。
この認証を取得するには、各企業において「小樽らしさを大切にしているかどうか」、「サービスの品質向上に向けた継続的なスキル習得・向上のための取り組み・仕組みづくりがなされているか」など、20項目のセルフチェックのうち、15項目をクリアする必要があります。さらに、覆面調査員によるサービス提供状況の調査がなされ、専門審査員による審査会でのヒアリングも行われたうえで、認証の合否が決定します。
そのような一連の審査を経て認証を取得された企業・店舗のみなさまが集まり、7月17日に「令和7年 小樽おもてなし認証式」が開催されました。制度創設2年目となる今年度は、8社11施設が新たに認証を取得。今年は、観光施設だけではなく、市民の暮らしに密着した「北ガス小樽支店」が取得するなど、「小樽おもてなし認証」の広がりが感じられる認証式となり、会場となった旧三井銀行小樽支店(小樽芸術村)では、各社の代表が晴れやかな表情で喜びの言葉を述べていました。

ただ、認証取得施設の皆さんが口をそろえて言うのは、「これがゴールではない」ということ。この「おもてなし認証」を取得したことで、「さらにホスピタリティ向上に努めていきます」と語る方が多いのは、自社のおもてなし力の現在地がわかったことで、いろいろな改善点も見えてくるからなのでしょう。

認証式の第二部では、NPO法人日本ホスピタリティ推進協会 特任講師であり、おもてなし規格認証(経済産業省 創設) 審査員の 角 俊英さんによる、「おもてなし力向上セミナー」を開催。 「なぜ 『おもてなし』 なのかーこれからの差別化のポイント」と題し、今後ますます「ホスピタリティ経済」に移行していくことや、AI時代のなかで人間に求められるのは「情緒的価値」であることなど、様々な事例を通して教えていただきました。

このセミナーには、今年度の認証企業だけではなく、昨年度の認証取得施設・店舗からも参加があり、あらためて、さらなるホスピタリティの向上に取り組む企業の、真摯な姿勢が感じられました。
セミナー終了後は、今年度の認証取得施設でもある小樽バインにて懇親会を開催。式典とセミナーでやや緊張した面持ちだった皆さんが、美味しいワインを片手に和気あいあいと語り合い、各社の取り組みなどについて情報交換する様子も見られ、楽しいひと時を過ごされていました。
昨年度も同様の意見が多数ありましたが、「普段聞くことができない、各社・各店独自のホスピタリティを知り勉強になる」「他の企業が、どのようなおもてなし研修や人材育成をしているのか具体的に聞くことができた」など、企業同士の理解が深まり、横の繋がりの中から学びを得ることができるのも、この制度の良いところ。今後も、おもてなし認証を取得した事業者向けの勉強会が開催されるので、学びを深めつつ情報も交換しながら、どんどんと小樽全体のおもてなし力が向上していくのでしょう。
年明けには、来年のエントリーがスタートします。より多くの事業者の皆様に、この「小樽おもてなし認証」に参加していただき、オール小樽で「おもてなしの街・小樽」をつくりあげていきましょう!
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ライター 田口 智子
1974年札幌生まれ。1996年に小樽市職員。観光振興室勤務などを経て、2007年にFMおたるに入社。2023年11月からフリーのパーソナリティー、ライターとして活動している。小樽の街歩きガイドブック『小樽さんぽ』『小樽さんぽ2』『とっておき!小樽さんぽ』などの著書がある。
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