project

【月刊小樽自身2024年3月号】坂みち散歩で立寄る♪古民家カフェの魅力

2024.02.25

※記事の内容は、配信時の情報に基づきます。 最新情報は、各施設へお問い合わせください。


運河や歴史的建造物が立ち並び、異国情緒の街並みが残る小樽。そこから少し小径を抜けて坂道を登っていくと、大正~昭和初期のレトロな建物に巡り合うことも。今回はそんな古き良き空間で営業している5店舗のカフェをご紹介します。ゆっくりと刻まれる安らぎの時間は、あなただけの小樽旅をより思い出深いものにしてくれることでしょう。



山ノ上の坂 STAND&BAKE by CafeWhite

山ノ上の坂 STAND&BAKE by CafeWhite(旧 小堀商店)

小樽市指定歴史的建造物「旧 小堀商店」が、2023年5月に山ノ上の坂 STAND&BAKE by CafeWhiteとしてオープン。
窓や玄関などに防火シャッターが設置され、当時としてはしっかりとした造りが特徴の建物は、元々繊維卸業を営む小堀商店として昭和初期に完成。

真鍮の量りが印象的なカウンター

リノベーション後の店舗内壁は白を基調とし、カウンターには量り売りに使用している量りに合わせて、真鍮をイメージした塗装が施されています。

当時の風合いを残す店内

建物に残されていた1935年発行の「建築認可證」

店内は元々建物内に残されていた建具や道具、家具などが再活用されており、当時の雰囲気を感じながら、ギルトフリー(罪悪感のないという意味)をテーマにしたお菓子やオリジナルドリンクをテイクアウトして楽しめます。待合椅子が空いていれば、店舗内で座って飲食をすることも可能ですよ。

待合椅子で当時に思いを馳せながら焼菓子を味わおう

店頭には見た目にも個性的なメニューの数々が並びます。

そば粉のフィナンシェ
そば粉を使用したグルテンフリーのフィナンシェ。国産竹炭パウダー入りで腸内環境を整える効果が期待できます。

そば粉のフィナンシェ

米粉のスノーボール
米粉とバターの風味のみを味わう真っ白なスノーボール。どこか懐かしい味ですが、食感は新感覚で不思議な焼き菓子。小さなお子様にもオススメ。

米粉のスノーボール

小樽の塩バターマフィン
小樽の塩を使ったアーモンドクリームが入ったマフィン。ちょうど良い塩気が甘さを引き立てる。トースターや電子レンジで少し温めると中のバターがジュワっと溶けて、より美味しく食べることが出来ます。

小樽の塩バターマフィン

小樽での坂まち散策の途中、気軽に立ち寄って、テイクアウトしてみてくださいね。

山ノ上の坂 STAND&BAKE by CafeWhite
【住所】小樽市住吉町14-4 旧小堀商店1F Google Map
【営業日】水~日曜日(11:30-15:00)
【SNS】Instagram / Facebook



喫茶 飴色

夏の喫茶 飴色

冬の喫茶 飴色

喫茶飴色は石山町にある坂の中腹に佇む大正12年の古民家をオーナー自らが改装し、2022年5月にオープン。開店から一年は、焼き菓子のみの販売でしたが、2023年9月に満を持して喫茶スペースがスタート♪

ぬくもり溢れる喫茶 飴色の内装

「広々とした空間では、物思いに耽ってゆったりとした時間を過ごしてほしい」というお言葉通り、内装はとても穏やかな佇まい。営業開始後に様々な方から提供された貴重な古いガラスや骨董品など、随所にこだわりが感じられます。

手造りスイーツメニューの中でも一番のオススメはプリン。オーナーの大好物である山中牧場の牛乳をたっぷりと使用したプリンは、硬めの懐かしいタイプ。濃厚に仕上がるよう、卵黄を多めにして、低温でゆっくりと時間をかけて焼いているとのこと。

プリン

焼き菓子はその日の気まぐれ。訪問する度に異なるメニューはワクワク感がありますね。今回の写真はチョコとくるみのクッキー。ザクザクした食感の生地と、ローストされたくるみのカリっとした歯触りが楽しい。

チョコとくるみのクッキー

来店後に、旅をした後や良い映画を見終わった後のような気持ちになってもらえることを目標にしていると話すオーナー。ゆっくりとした時間が流れる坂街の小樽を感じられる隠れ家を、是非ご訪問ください。

喫茶 飴色
【住所】小樽市石山町42-13 Google Map
【営業日】金~日曜日(12:00-18:00)
【SNS】Instagram



cafe ku-pe(カフェ クーペ)

築70年以上の古民家をセルフリノベーション

ぐるっと回った道の先にある佇む隠れ家、cafe ku-pe(カフェ クーペ)。
オーナーの旦那様がDIYでセルフリノベーションしたのは築70年以上の古民家。忙しい毎日の句読点となるように…との思いから、心と体が休まるようなお店作りを目指しています。

温かく落ち着いた雰囲気の店内

店内を温かくリラックスした雰囲気にしているのは桜色の漆喰壁。趣のある飾り細工が施されたガラス戸や、大きな出窓もこのカフェの大きな特徴。

不定期で変更となるメニューはワクワク感満載

スイーツは白砂糖ではなく甜菜糖を使用

クーペは、料理、スイーツ共に小麦を使用しないグルテンフリーのお店。料理やスイーツメニューは不定期で変更となる為、来店時は何を食べられるのか、料理が出てくるまでわからないワクワク感があります。

「月めぐり鍋ごはん」はカフェオリジナルの土鍋で提供

オススメのメニューは、満月期と新月期でメインメニューが変わる「月めぐりごはん」。冬季営業(1月~3月)はカフェオリジナルの土鍋に入った、アツアツの「月めぐり鍋ごはん」を提供しています。

オリジナルの食器は不思議な陶器!?

また、店内では宇宙波動入りの土で作られるオリジナルの食器を販売しています。通常の食器に比べて食事の味がまろやかになる他、一輪挿しの花が長持ちするなど、非常に不思議な陶器として非常に人気なのだとか。

ゆっくりと流れる時間を感じながら食事を楽しみ、お店を出たときはちょっぴり元気になっている。カフェ クーペでは、そんな時間を過ごすことができそうですね!

cafe ku-pe(カフェ クーペ)
【住所】小樽市勝納町12-7 Google Map
【TEL】0134-64-5938
【営業日】金~月曜日(12:00-17:00) ※ランチは要予約
【SNS】Instagram / Facebook



NORTHLY

NORTHLYの建物は、およそ70年前に当時の材木商の一家が高台に建てた一軒家。その古民家を店主が約3年の歳月をかけて丁寧に改修しました。古材はなるべく捨てずに再利用しており、カフェのテーブルはくり抜いた漆喰壁をリメイクし、砂壁は和紙をデザイン、ペイントして貼られています。なんと照明も全て店主による作品だそうです。

建物の1階は体験可能な陶芸スタジオ、カフェ、ギャラリー、アパレル。2階はアーティストの創作活動を支援するアーティスト・イン・レジデンスからなる複合施設となっています(施設の詳細はこちら)。

NORTHLYは、一般的な古民家カフェに留まらない、五感を刺激するアートな空間。建物自体がアート作品となり、訪れる人々が時間と空間を共有出来る施設なのです。

2024年今年の春までは、同敷地内の古民家改修に集中すべく、陶芸体験+ドリンク、食事、デザートのセットメニューの事前予約という形での営業形態が取られているそうです。

▼予約は下記複数のコースが用意されています(予約はこちらから
「陶芸体験(1時間) + 1 ドリンク」コース  4,800円(税込)
「陶芸体験(1時間) + 土鍋ビリヤニ」コース 6,900円(税込)
「陶芸体験(1時間) + スイーツ」コース 5,700円(税込)

春以降のお問い合わせについては、NORTHLYのウェブサイトまたはインスタグラム(@northly_otaru)を確認。電話での問い合わせは090-9764-0698まで。

NORTHLYのスタッフは英語対応も可能で、陶芸体験は地元や国内だけではなく、海外観光客からも人気だそう。体験自体が新鮮であることはもちろん、自分だけのオリジナル作品を作る楽しさがありますね!

NORTHLY
【住所】小樽市入船5丁目4-6 Google Map
【駐車場】4台 Google Map
【TEL】090-9764-0698
【営業日】水~日曜日 ※完全予約制(Lunch 11:00- / Dinner 18:30-)
【SNS】Instagram



小樽 自家焙煎珈琲店 はち

今年の5月で開業から28年を迎える自家焙煎珈琲店 はち。
1996年の開業時は富岡に店舗を構えていましたが、建物の解体が決まり2001年に現在地である山ノ上の坂に移転しました。
昭和25年程に建てられた古民家は、今では珍しいマンサード屋根。雪が屋根に積もらない工法で、昔は納屋や民家に用いられていたそうです。

富岡時代を残したいとの思いから、店先の看板には「1996」が刻まれている他、移転前に使用していた建具、床なども現在の店舗で再利用されています。また、店内の至るところに使用している昭和初期の窓ガラスからは、あたたかく柔らかな陽の光が差し込む。

店内では本を読んだり、音楽を聴きながらゆっくりと静かに珈琲を飲んで過ごしてもらいたい!そんな思いが込められたお店で、建物内で反響する繊細な音楽の音色を支えるのは、ご友人製作の真空管アンプとスピーカー。心地良く伸びやかでおおらかなサウンドは、お店にはなくてはならない大きな特徴の一つとなっています。また、冬季はバチバチと燃える薪ストーブの音にそっと耳を傾けるのもオススメです。

珈琲は、1998年にかねてより憧れていた函館にある「横山珈琲店」を訪ねたことをきっかけに、同店から焙煎技術を教わりオリジナルブレンドが完成しました。
良質な生豆を選んで仕入れし、状態確認のあとに選り豆を丁寧に行った後に焙煎します。深入りのコクと香りを存分に味わうことができます。

自家焙煎珈琲

自家製パンはお店の裏庭になる山葡萄から作った天然酵母と道産小麦を使用。バター・ショートニングなどの油分と添加物は不使用で、山葡萄のほのかな香りと少々酸味が特徴。

パンプレート/自家製パン

道産小麦、自然卵などなるべく生産者がわかるものを選び、作られているこだわりのケーキ。こちらも自家製パン同様に添加物不使用で、無農薬栽培された季節の食材を使用して焼き上げられている。

ケーキは日替わり

多くの方から長年愛され続けるはち。訪れる際は、自分だけの大切な時間と静かに向き合ってみてはいかがでしょう?

小樽 自家焙煎珈琲店 はち
【住所】小樽市住吉町12-1 Google Map
【TEL】0134-27-6408
【営業日】金~火曜日(11:00-17:30(L.O.))
【SNS】Instagram / X / Facebook