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市立小樽美術館…企画展Dead End-「十間坂」<手宮地区−小樽>谷口能隆写真展7/12まで会期延長

2020.06.04

市立小樽美術館の企画展

Dead End-「十間坂」<手宮地区−小樽> 谷口能隆写真展

当初予定は5月17日(日)迄でしたが、

7月12日(日)まで会期が延長になりました。

■ 企画展 Dead End-「十間坂」<手宮地区−小樽> 谷口能隆写真展

・会 期:2020年3月21日(土)~7月12日(日)

     ※会期延長になりました。

・会 場:市立小樽美術館2階

・観覧料:一般 300円  

     高校生 ・小樽市在住の70歳以上の方150円

     中学生以下 無料 

     ※その他 1.2.3F共通券 文学館との共通券や

      20名以上の団体料金もあります。

・休 館:月曜日

■パンフレットより抜粋

「Dead End-「十間坂」<手宮地区−小樽>

小樽は坂の町であり、その多くの坂道には名前が付けられている。

かつて北海道発展の拠点となった手宮地区に「十間坂」と呼ばれる

急勾配の坂道がある。

この坂道は、その名のとおり、十間ほどの広い道幅(約18m)を持ち

手宮中心部の商店街の延長上にあり、地元では「荒巻山」と呼ばれる

石山の頂上に向かって延びている。

しかしながら、この坂道は、頂上付近で途切れてしまい、

ピークとなる岩場はV字型に切り通され、行き止まりとなる。

その先の眼下には、小樽の中心街が広がっている。

正にこの不可思議な光景が、この歴史深い手宮地区の生活・

文化を保ち続けてきた痕跡なのである。

かつて、この十間坂は、明治時代以降、小樽中心街と手宮地区を結ぶ

道路計画が幾度となく検討された。しかしながら、そのたびに

手宮地区の衰退を危惧する地元商店街や住民の反対により、

計画は断念されてきた歴史がある。


結果として、この十間坂のふもとに広がる手宮地区は、

小樽の歴史の始まりであり遊郭もあった当時の面影を残し、

もち屋や銭湯、庶民的な商店街などが未だひっそりとたたずみ、

昔ながらのコミュニティーを保ち続けてきた。


しかしながら、こうした歴史・文化を育んできた手宮地区も、

近年、住民の高齢化や世代交代による商店の廃業、

持ち主不在の廃屋や建物の倒壊が加速化する一方、

道外資本ホテル建設が現れるなど、新たな機運が見受けられる。

自分は、こうした坂の現実や過去からの痕跡を探り、

その撮影を通して、十間坂の行く末を見守っていきたい。

(谷口 能隆)

プロフィール

谷口 能隆(タニグチ ヨシタカ)

1958年 岩見沢市に生まれる

1980年 写塾 下高井戸(故 小森孝之氏主宰)塾生

1982年 中央大学経済学部国際経済学科卒

2016年 フリーランスフォトグラファー

札幌市在住

Dead End-「十間坂」<手宮地区−小樽> 谷口能隆写真展