おたるからのお知らせ
ヴェネツィアでは13世紀頃からすでにガラス産業が盛んであり、ヴェネツィア政府はガラス技術の保護と育成のため、ガラス職人全てをヴェネツィア本島の目と鼻の先にあるムラノ島へ強制的に移住させました。ガラス職人達は生活の保障を得る代わりに、島外不出の掟など厳しい規約のもとで日々活発な生産活動を繰り広げました。
16・17世紀頃になると様々な新技法が開発され、そこにガラス職人たちの優れた想像力が加わり、素晴らしいガラス器が次々と作り出されました。そして、ガラスの「素材の質の良さ」や「多彩な技法」、「ガラス職人の優れた技術」によって、ヴェネツィアガラスの名声は世界中に知れ渡るようになります。
本展では、13世紀頃から脈々と受け継がれてきた、エリーテ・ムラノ工房の伝統技法を使った美しく華やかなグラス作品や、ヴェネツィアガラス界の巨匠アルフレード・バルビーニをはじめ、ピノ・シニョレット、リチオ・ザネッティ、エルコーレ・モレッティ工房などの伝統技法を個性豊かなデザインに昇華させたモダン作品などをご紹介致します。また、本邦初公開となるレースガラス制作の第一人者であるジュリアーノ・バラリンが制作した新収蔵作品5点をご披露致します。
熟練の職人達によって作り出された美しいヴェネツィアガラスの世界を、どうぞお楽しみください。
【会期】2021年10月26日(火)~2022年1月24日(月)
【開館時間】10:00~17:00