おたるからのお知らせ
ヴェネツィアから約1.5kmの距離にあるムラノ島は、ガラス工芸が盛んな島として有名です。1291年にヴェネツィア共和国政府はガラス職人全てをムラノ島へ移住させることを法で定め、島から自由に出ることを禁止しました。職人達はその島の中で、何世紀にも渡り独自のガラス製法を次々と生み出し、ヴェネツィアガラスの名声を世界で不動の地位まで築き上げていきました。
一千年という長い歴史を持つヴェネツィアガラスの中で、中世貴族に特に愛されていたのが“飾り脚グラス”です。現在では制作者が減り、継承が困難とされるその繊細な技術は、ヴェネツィア繁栄期の豪華絢爛な暮らしと人々の美へのこだわりが見て取れます。
本展では、高度な技術を誇るヴェネツィアのガラス工房や職人により、様々な伝統技法を駆使して制作された作品をご紹介します。
水晶のように透明なクリスタッロや、発色に金を配合したヴェネツィアンレッド、まるで本物のレース編みのように繊細なレースガラスなど、華やかで美しいヴェネツィアン・グラスの数々。個々の作品の繊細さはもちろんのこと、多種多様なデザインの作品をご覧いただけます。
ヴェネツィアだけでなく、ヨーロッパ中の貴族に愛され続けた世界最高峰のガラス芸術を、どうぞご堪能ください。
4月11日(火)~6月12日(月)
9:00~17:30/最終入場17:00
※最終日の6月12日(月)は16:00閉館となります。(最終入場は15:30まで)
会場:北一ヴェネツィア美術館