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花園女子旅レポートvol.8|小樽の夜はあそび場へ。キューとダーツがつなぐ、はじめましての夜【Webマガジン小樽通】

2026.10.08

お酒の席で、隣の人に話しかけたこと、ありますか?

ちょっと勇気がいりますよね。でも、同じ台を囲んだり、同じ的をめがけて投げたりしていると、不思議と「ナイス!」「惜しい!」と声をかけ合えるんです。

今回わたしたちが訪ねたのは、お酒と一緒にスポーツも楽しめる2軒。ビリヤードとダーツを通した、小樽の夜の出会いを探しに出かけました。

年齢も、職業も、住んでいる場所もちがう人たちが、スポーツをきっかけにつながっていく。そんな瞬間に、たくさん立ち会えた夜でした。

今夜は、飲んで・投げて・突いて遊ぶ夜!

※記事の内容は、配信時の情報に基づきます。 最新情報は、各施設へお問い合わせください。




【目次】
▸樽男と玉男 ビリヤード台が、世代をつなぐ
▸カジュアルスポットJINJIN 30年続く、小樽の夜の社交場    



店名から気になる…「樽男と玉男」とは…?

まず訪れたのは「樽男と玉男」さん。扉を開けると、そこはバー「樽男」。そしてドア1枚を隔てた奥には、ビリヤード場「玉男」が広がっています。 ドアで仕切られているから、手前ではお酒と会話のにぎわいを、奥ではビリヤードに集中する時間を。ひとつのお店で、ふたつの夜の楽しみ方ができるんです。

お酒を楽しみながらも、ビリヤードに集中できる環境づくりにこだわっています

店主の加藤さんは、なんとビリヤードのプロ。穴のない台で球を当てていく「スリークッション」という競技の選手で、今も全国の試合を飛び回っています。始めたきっかけは、「映画を見て、かっこよくて、モテたいなと思って」。そこから38年。

モテたい一心から始まった道がプロにまでつながっているのが、なんだかすてきです。

「ビリヤードは遊びじゃなくて、スポーツなんだよ」と加藤さん。体も頭も使い、年齢を重ねても続けられる生涯スポーツです。

ビリヤードは構えた姿勢を保つ体幹に、狙う瞬間の集中力が必要

そんなビリヤード台のまわりには、たくさんの出会いがあります。お父さんと一緒に通い始めた娘さん。最初はお父さんの付き添いだったのが、今では娘さんのほうがすっかりハマっているそう。

冬にはキロロやニセコに滞在する海外のお客さんも訪れ、言葉がなくても一緒にキューを握ります。

以前、加藤さんがビリヤードを楽しめる場所を増やすためのクラウドファンディングをしたときのこと。

新聞に載った記事を見たおばあちゃんから、長い手紙と一緒に応援の気持ちがお店のポストに届いたそうです。

手紙には、若いころ“四つ玉”というビリヤードで遊び、そこで旦那さんと出会った思い出が綴られていたんだとか。「ビリヤードには、すてきな思い出があるんです」。そんな言葉とともに、加藤さんの活動を応援してくれたのです。

ビリヤード台で生まれた出会いが、何十年も経って、また誰かの応援につながっていく。胸がじんわりしました。

ビリヤードへの愛を語り出したら止まらない加藤さん



「昔の小樽には、ビリヤード場があちこちにあったんだよ」。小樽のまちづくりにも長く関わってきた加藤さんは、かつての夜のまちの話もたくさん聞かせてくれました。

そんな加藤さんは今、高校の授業でビリヤードを教えたり、ショッピングセンターの空きスペースに台を置けないかと動いたりしています。「最初は“にわか”でいいのさ」と加藤さん。

目指すのは、学生とお年寄りが同じ台を囲める場所。「孫の世代と一緒に同じことをしてるって、年寄りはすごく喜ぶんだよ」。

ビリヤードと小樽への愛があふれていました。

バーのドリンクメニューも豊富。オリジナルカクテルも気になる…



さて、わたしたちも体験させてもらいました。キューの持ち方から姿勢、打ち方、遊び方まで、加藤さんが一つひとつ教えてくれます。

加藤さんからお手本を見せてもらい、挑戦!

「ちょんちょん突くんじゃなくて、最後までまっすぐ押し出すの」

「当てたいのは、球と球が触れる“接点”だよ」。

構えてみると、これが思った以上に体にくる!(翌日、見事に筋肉痛に 笑) お手本のショットは、狙った球に当たり、クッションで跳ね返りながら想定どおりの道筋をたどっていく。

頭の中で描いた線を、そのまま台の上に描いていくような動きに、思わず「かっこいい…!」と声が出ました。

加藤さんの指導で構えてみる。姿勢が大事!

お店に集まった常連さんを見ると、ビリヤード仲間とぽつりぽつりと話をしながら、一球一球打っていく、そんな贅沢な時間が流れていました。

樽男と玉男さんは、お酒を飲みながら遊ぶプールバーとは違い、“紳士のスポーツ”としてのビリヤードを楽しむ人が集まるバー。

だからこそ、同じ台を囲む人同士に、自然と敬意と会話が生まれるのだと感じました。

樽男と玉男
住所:小樽市花園1-4-19 パークマンション2階 
営業時間:16:00〜24:00(バー営業は17:00〜24:00)
定休日:月曜日(バーは日・月曜定休)



カジュアルスポットJINJINの入口

2軒目は、お酒とダーツ、カラオケが楽しめる「カジュアルスポットJINJIN」さん。オープンから約30年、ダーツを置いて20年以上。カジュアルな雰囲気のなかで、本格的な一杯がいただけるのも魅力です。

お客さんは20代から80代まで。お店も広々としているので、ひとりでふらっと来る人、会社の2次会で来る人、同窓会で大人数で盛り上がる人…と本当に幅広い!

30年前も今も、ここはふらりと来た人同士が自然と知り合える場所。マスターの加賀さんは、そんな出会いをずっと見守ってきました。

マスターの加賀さん 気さくな人柄に、ついつい話が弾みます



いざ、ダーツ体験!

ダーツも、投げ方を教えてもらいながら体験。

「的の真ん中って、実は見ているより上にあるんですよ」とアドバイスをもらって投げてみると…最初は的に届かずポロリ(笑)。

でも、「トンッ」と刺さった瞬間の気持ちよさといったら!

マスターからルールやコツを教えてもらう…

難しいテクニックはできなくても、刺さるだけで楽しい。

3本ずつ投げて点数を足していく「カウントアップ」では、狙いどころによって点数が2倍、3倍になるので、1投ごとに一喜一憂してしまいます。

ビギナーズラックで3倍にあたると急に優位に!笑

カウントアップはわたしの勝ち!

持ち点をぴったり0点にしたら勝ちという「ゼロワン(01)」のお手本では、残りの点数ぴったりの場所に矢がストン。「0」が表示された瞬間、思わず拍手!

スタッフ栗山さんのプレー かっこいい!



ひとりで来ても、ひとりにならない

JINJINさんでは、店で知り合ったお客さん同士が「1ゲームどうですか?」と気軽に勝負を始めることも珍しくないそう。

お話を聞かせてくれたのは、ご夫婦でダーツを楽しみに来ている常連さん。奥様は「人見知りで、自分から声をかけるのは苦手。でも、ダーツをしていると声をかけてもらえるんです」と笑います。子育てで忙しい時期も、ひとりでふらりと来ては、ここで息抜きをしていたそうです。

70代のプレーヤーもいれば、小樽の外から来て常連さんとすっかり打ち解けるお客さんも。

さらにダーツマシンはネットにつながっていて、世界中のプレーヤーと対戦できるんだとか! ひとりで来ても、ひとりにならない場所です。

お酒を楽しんでもよし、ダーツで盛り上がってもよし。

ダーツ楽しかった!

カジュアルスポットJINJIN
住所:小樽市花園1-11-24 スパルビル1階 
営業時間:19:00~翌3:00
定休日:火曜日



ビリヤードとダーツ。どちらも頭と身体を使うスポーツで、年齢に関係なく楽しめます。

相手のショットを静かに見守り、1球と向き合う“静”のビリヤードと、はじめましての人とも気軽に勝負できる“動”のダーツ。

楽しみ方はちがっても、台と的のまわりには、たくさんの出会いがありました。

四つ玉がきっかけで生涯のパートナーに出会ったおばあちゃんやビリヤード台を囲む親子。ダーツをきっかけに声をかけ合う、はじめましてのお客さん同士。ご夫婦でダーツを楽しむ方も。

お酒だけの席では、隣の人に話しかけるのに勇気がいる。でも、キューやダーツがあれば、「ナイスショット!」の一言から会話が始まる。家族や友人ともいつもとは違う話ができるかも。

夜の小樽に来たら、ごはんとお酒のあとにもう1軒。

ひとりでも、初めてでも大丈夫です。

きっと、「はじめまして」から始まる、記憶に残る夜が待っています。



小樽通編集部 まつださおこ
幸小→長中→潮陵の小樽っ子(今は札幌在住)
大学ではデザインを学んで、小樽のまちづくりに関わったことがきっかけで、今は地域コミュニティや観光などをテーマにしたまちづくりの仕事をしています◎
最近は、仕事の出張先でぬい活をしたり、幼馴染ちゃんとコナンを追ったり、マダミスしたりするのが楽しいです。



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