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街歩きでタイムスリップ!?|小樽のレトロ銀行街 後編[つむぐおたる深堀]【小樽通2025冬号】

2025.12.18

※記事の内容は、配信時の情報に基づきます。 最新情報は、各施設へお問い合わせください。


おたる案内人ボランティアガイドの会の加藤さんに案内してもらう、小樽の銀行街めぐり。前編の続きです。
後編ではさらに6つの銀行建築をめぐります!

▼前編はこちら
街歩きでタイムスリップ!?|小樽のレトロ銀行街 前編[つむぐおたる深堀]



ここで新たに知っていただきたい単語「オーダー」が登場します。「オーダー」とは、銀行建築の外に見られる柱のような装飾。
登場する銀行の多くに、個性溢れる「オーダー」が付いているので要チェックです。

現・小樽運河ターミナル
ご当地スイーツ「ぱんじゅう」の桑田屋、土産物店が営業しています。

三菱銀行小樽支店は、完成時はオーダーが付いていなかったのですが、後からつけ足したそうです。「オーダーが無いと銀行っぽくないよね~」とか当時に言われてたのかもしれません。

小樽運河ターミナルでは金庫を見ることが出来ます。金庫の上にある小さな扉は「人孔」と言って、金庫の中に人が閉じ込められた際の脱出口です。2024年になぜか扉が閉じて開かなくなってしまったときは、本来とは逆に人孔から侵入して扉を開けることに成功したそうです。

小樽運河ターミナル
小樽市色内1-1-12
営業時間 10:00~17:00(時期による)
定休日:火曜日
ホームページ https://www.chuo-bus.co.jp/feature/unga-building/



第一銀行は渋沢栄一が初代頭取を務めた銀行。設計を手がけた田辺淳吉は、渋沢栄一に気に入られていたようで、彼が渋沢のために設計した建物が東京や埼玉県に現存しています。

現・ミユキソーイング。縫製工場です。
シンプルな見た目ですが、昔は立派なオーダーが付いていました。

写真:小樽市総合博物館
中央が第一銀行小樽支店。昔の写真ではオーダーを見ることができます。
ちなみに、左側が三菱銀行小樽支店、右奥に日本銀行小樽支店も見えます。

現在はショーウインドウとして使われている部分は入り口だったそうです。

第一銀行小樽支店は三菱銀行小樽支店と同時期に完成。日本銀行小樽支店・北海道銀行本店が完成してから約10年後のことなのですが、装飾が豪華な日本銀行に比べてずいぶんシンプル。10年で装飾が簡略化され、実用性が重視されたのが分かるそうです。構造は鉄筋コンクリートになりました。



日本のプロレタリア文学の代表的な作家・小林多喜二が勤めていた銀行として有名。

現・小樽芸術村 似鳥美術館 日本画、洋画、ステンドグラスなど、国内外の多彩な美術作品を展示

小樽芸術村 似鳥美術館
小樽市色内1丁目3-1
電話 0134-31-1033
営業時間 [5~10月] 9:30〜17:00 [11~4月] 10:00~17:00 ※入場は閉館30分前まで
定休日 [5~10月] 毎月第4水曜日 [11~4月] 毎週水曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始 ※企画展の開催・展示替えなどによる、臨時休館や休館日変更の場合あり。
ホームページ https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/



国指定の重要文化財。1927年建設当時の最先端の耐震構造技術と、洗練されたデザインが特徴です。

現・小樽芸術村 旧三井銀行小樽支店 

ぜひ行ってみて欲しいのが地下の金庫室。防火、防湿対策のため、金庫室の周囲に回廊をめぐらせた独特の構造。四隅に立てられた鏡で、回廊内に人が隠れていないか、一目でわかるのも面白い!

厳重な金庫の扉はアメリカMOSLER社製。

鏡があるおかげで、どこに居ても姿が見えます。

1階にある大時計はアメリカのアンソニア社製の掛け時計。手巻きで動くもので、現在も動いています。銀行の完成当時からあるとすると、97年間動いていることになります。あと3年で100年休まずにチクタクしていることになります。

支店長室の壁紙には、雪解け水によるシミが見られます。歴史を感じられるポイント。あえて壁紙を直さずにこのまま残しているそうです。

建物外部も見てみましょう。屋根上部には凝った装飾。

ちなみに加藤さんが特に好きな銀行建築は三井銀行で、理由は、「今も銀行らしいから」だそうです。手を加えられているのが最低限で、建物そのものを見学する施設なので、じっくりと銀行建築を楽しめます。

小樽芸術村 旧三井銀行小樽支店
小樽市色内1丁目3-10
電話 0134-31-1033
営業時間 [5~10月] 9:30〜17:00 [11~4月] 10:00~17:00 ※入場は閉館30分前まで
定休日 [5~10月] 毎月第4水曜日 [11~4月] 毎週水曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始 ※企画展の開催・展示替えなどによる、臨時休館や休館日変更の場合あり。
ホームページ https://www.nitorihd.co.jp/otaru-art-base/



銀行巡りも終盤。第四十七銀行は、時代に逆行して木造なのが特徴。今でも正面扉には完成当初からのシャッターを手巻きで使っているそうです。

現・ミリアドワインショップ

ミリアドワインショップ(Myriad Wine Shop)
小樽市色内1‐6‐25
電話 0134-65-7205
営業時間 13:00~19:00
定休日 月曜・火曜
ホームページ https://myriad.wine/



中央通りを拡幅するときに、曳家によって11m移動させて、現在の位置になりました。

現・和食レストラン季楽ゞ



メルヘン交差点から歩くこと約1.6km。両サイドに立ち並ぶ11の銀行は、歴史を紐解きながら見てみると、かつての小樽の繫栄具合をよく実感できます。
こんなに多くの銀行が狭い範囲に並んでいる場所もなかなか無いのではないでしょうか。
歩くだけで貴重な経験ができる小樽の街並みを観光の際は楽しんでいただきたいです。

最後に、加藤さんに小樽の銀行街の魅力を聞いてみました。

加藤さん)小樽では現在でも北陸地方の銀行が営業していたり、撤退こそしたものの三井住友銀行のATMが残っていたり。三井住友銀行のATMは、道内では他に札幌にしか無いので、昔からある銀行が市民の生活に根付いていた事を実感出来ます。100年前の写真と比べても街並みが変わらない場所もあります。今でも歴史の名残が街の中に残っている所が、面白いところですね。



この記事を見て小樽の町歩きを楽しんでみたいと思ったあなたに素敵なお知らせです。

加藤さんが所属するおたる案内人ボランティアガイドの会では、12月から1月まで夜の小樽の街並みを案内するガイドツアーを開催します!
予約不要、参加無料。
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開催日 いずれも土曜日16:00~随時(最終17:00)
2025年12月6日、13日、20日  
2026年1月11日、18日、25日
※荒天時中止 
予約不要・参加無料
参加者には使い捨てカイロと記念のポストカードをプレゼント!
所用時間:約1時間 
受付:小樽国際インフォメーションセンター(小樽市港町5-3)
詳細:https://anshin-otaru.com/2025/10/19/guide251019/



小樽通編集部 アキコ
小樽歴5年、アラサー港町OL。とても可愛い1歳の娘がいます。カメラロールはほぼ娘、たまに甘くて美味しいものと山。



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2025年12月19日 金 配信

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