おたるからのお知らせ
伊藤礼氏は英文学者、エッセイスト、翻訳家であり、作家・伊藤整の次男です。
エッセイ集に『狸ビール』『伊藤整氏奮闘の生涯』『まちがいつづき』『パチリの人』『こぐごぐ自転車』『耕せど耕せど』などがあります。
若いころから数々の大病を乗り越えての老年期、自在な楽しみと闊達愉快な筆の運びは、世代を超えた読者の賛嘆と共感を呼びました。
『伊藤整日記』全8巻の刊行を最期の仕事として、2023年9月22日、90年の生涯を閉じられました。
本展は、鋭い観察眼と厖大な知識、留まるところのない好奇心で多くの読者を引きつけ、文章と同様融通無碍のふるまいと機知に富んだ会話で人々を魅了した作家・伊藤礼氏の90年の生涯と魅力を、著作と遺品、そして人々の証言によって、ゆかりある小樽の地で紹介するものです。
私にはうまく型を踏むということができなかった。
私はかぼそい糸を太い綱にしようとしていた。そうしていつかつかれはてていた。
「ふつうにしていろ」と父は言ったが、そうやってつかれはてるのが私の「ふつう」だった。
ー伊藤礼「かぼそい糸」より
会期:2025年9月13日(土)~12月7日(日)
休館日:月曜日(9/15、10/13、11/3、11/24は開館)、9月16日(火)、17日(水)、24日(水)、10月14日(火)、15日(水)、11月4日(火)、5日(水)、25日(火)、26日(水)
会場:市立小樽文学館
